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食べる速度の変化

利用者さん宅のしだれ桃が咲いていました。この花を見るのが毎年の楽しみです。

ST水野です。

 

神経難病の利用者さん、病状が徐々に進み、失調症状がますます強くなってきました。

車椅子に座っている状態で、上肢、下肢、体幹、頚部全てが不規則な動きをしているように見えます。

 

ときどき昼食摂取を見守ります。

日中独居のため、ご家族が作っていってくれたお弁当。

大きなお弁当箱には御飯がぎっしり、おかずもがっつりメニューがたっぷりです。

 

運動の調整が難しくなっているにも関わらず、ありがたいことに嚥下能力は数年前の訪問開始時と大きく変わりません。

ハンバーグや卵焼きを大きな口でぱくりと食べても、まずむせることはありません。

水分摂取はフタつきのコップでストロー飲み、とろみなしでコップいっぱい一気飲みをしてもむせないくらい嚥下は良好。

 

誤嚥より心配だったのは窒息。

以前は「もうゆっくり食べた方がいいですよ」と声をかけていました。

フォークで刺しておかずを、すくってごはんを口にどんどん入れていってしまうので、少し危ういと感じる部分がありました。

 

現在はそのように声をかけることがなくなりました。

刺す、すくう動作がうまくいかず、口に入れるペースがゆっくりになったからです。

特にごはんをすくう動作が難しい。

ごはんがぎっしり詰まっているあいだはまだよいのです。

量が少なくなってくると、お弁当箱の端にごはんを寄せ集めて、すくうことがとてもしづらい。

反対の手でお弁当箱を押さえられたらもう少しうまくいくのではと考えましたが、押さえようとすると手が意図しない動きをして、お弁当箱をひっくり返しそう。

 

食事で疲れてしまうことはないとご本人は言われますが、すくいにくいことに加え、こぼしたごはん粒が手について取れなかったり、ごはんが床に落ちたりして、イライラされている様子も見られます。

 

今後の目標は、「安全に経口摂取する(誤嚥予防)」は当然、「自力摂取できる」ことも大事。

介助が必要となれば、日中独居の生活スタイルを変える可能性が出てきます。

そして「必要な栄養が摂取できる」ことも。

 

生活上、車椅子から立つのはトイレ、ベッドへの移乗くらいですが、失調が強いため、運動量は多く、必要なエネルギーは活動レベルより高いと思われます。

体重は維持されており、体力の低下も認められません。

今のところ必要カロリーは摂取できていると考えてよさそう。

 

自力摂取にこだわって栄養状態を悪化させないように。

自力摂取の可否を見極めるタイミングを逃さないように。

栄養状態の確認も忘れずに。

見守り続けたいと思います。

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