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胃ろうつくってよかった

  • 執筆者の写真: info8276777
    info8276777
  • 7月19日
  • 読了時間: 3分
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ひと月ほど前、新世界に串揚げを食べにいきました。

カウンターで一品ずつ注文するのに、少し緊張しました。

旬の「はも」がふわふわでおいしかったです。

ST水野です。

 

 

担当の利用者さん、数十年前に若くして脳卒中を発症されました。

命を失う可能性が高いと医師からご家族は告げられたほど脳卒中は重度だったそうです。

 

命の危機を脱し、長時間のリハビリを受け、自宅退院され、ご家族の介護を受け、生活されてきました。

 

昨年、あることがきっかけで、複数回、誤嚥性肺炎を起こしました。

食べることが難しくなり、急激に体重が落ちました。

 

医師から胃ろうを作ることを提案されました

ご家族はすごく迷われたそうです。

背中を押してくれたのは、かかりつけ医に言われた「胃ろうを作って後悔している人を僕は知らない」のことばでした。

 

胃瘻造設を決めたものの、引き受けてくれる病院がなかなか見つかりませんでした。

基礎疾患があり、脳卒中の既往があり、栄養状態もよくない。

よって手術のリスクが高い。

推測するにそのような理由からだったのでしょう。

ご家族は手を尽くして、病院を探されたそうです。

 

胃ろうを作り、栄養、水分摂取が容易になりました。

入院中、面会に行っても、ご家族がわからないくらいのこともあったそうですが、自宅に戻られ、意欲を徐々に取り戻されました。

 

訪問でSTとして関わり始めたのは、このタイミングでした。

楽しみ程度で、プリンやゼリーなどを意識状態が安定しているときにご家族の介助で食べていました。

 

「食べたい」とご本人。

「本人が望むものを食べさせたい、リスクは承知しています、全責任は私がとります」とご家族。

すべきことははっきしていました。

 

嚥下直接練習が中心、訪問時はご本人がリクエストしたものを食べていただき、見守る、助言する内容でした。

 

経口摂取は

ベッドアップから車椅子へ。

介助から自力摂取へ。

半固形、とろみ水分からミキサー食、軟菜食、常食へ。

半年ほどかけて、少しずつ、条件を変えてきました。

体重が徐々に増え、意識レベルは格段によくなりました。

 

現在は、胃ろうからの栄養注入と経口摂取を併用している状態。

経口摂取量によって注入量を変えており、薬の注入や水分量のコントロールのためにも胃ろうは便利だそうです。

 

ご家族が話されました。

「とても迷ったけれど胃ろうを作ってよかった、あのとき決断していなかったら、本人は今生きていなかったと思う」

 

利用者さんは、体重が減り、食べるための体力を失っていました。

胃ろうのおかげで栄養状態や体力が回復したから、食べられるようになったと私も思います。

 

「孫たちと外食に行って、本人がニコニコして食べているのを見るのが、しあわせ」

利用者さんの笑顔とご家族のことばに私もしあわせを分けてもらっています。

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