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少し前になりますが、訪問ご利用者様Y様が久しぶりにご旅行に行かれ大変喜んでおられました。
趣味は旅行。
今回は和歌山県の串本の温泉にてほっと一息されています。
実はY様は多発性骨髄腫(血液のがん)を患われておりご年齢は90歳卒寿を迎えて元気に過ごされている男性になります。
抗癌剤治療をされていました。
左上腕骨は転移性の骨腫瘍の手術も受けられています。
2023年4月から訪問看護ステーションより訪問させていただいております。
訪問当初、足のむくみが著しく歩くのも不安定な状態でした。
ご自宅の階段も大変だったようで昇降機を設置し使われているような状況でした。
初めの頃は足元が不安定で転倒され顔面骨折されたこともありました。
加えて自転車で転倒され外傷性くも膜下出血も。
今回のご旅行の約半年前には人工呼吸器をつけて入院されていました。
その退院後はソファから立ち上がれず、介助でなんとかトイレに行かれているような状況もありました。
住環境の整備も並行してお身体の状態を整えていき、徐々に食べられようになられ歩けるようになり階段も昇れるようになられました。
歩く距離も200mから始まり徐々に伸びていきました。
約半年前の退院後に担当医と相談され、抗がん剤治療を一旦中止されています。
食欲もあり知人に会われる度に3か月前より顔色がいい、以前よりすごく元気そうだと言われる程に回復されています。
もしかしたら今回の旅行が最後になるかもしれないとの思いで行かれていました。
ご旅行では那智勝浦の滝もみられたそうで喜んでおられました。
普段、自宅ではほぼ昇降機を使っておられるため、道中の111段の階段は心配されましたが、娘様の介助で難なく移動できたそうで楽しめたようです。
実は帰宅後も筋肉痛などの疲労なく大自然のパワーにリフレッシュされたようです。娘様のほうが足が疲れたそうです笑
今回直接ご旅行に関わったわけではないですが、微力ながら「らしく生きる」ことを応援でき、関わらせていただいているスタッフとしても嬉しく思います。
もし同じような病気で悩んでいる方の希望になればと思い、ご家族様の了承を得てブログを書かせていただきました。
訪問リハビリのスタッフは何をしてくれるの?とお思いの方もいらっしゃると思います。
筋トレだけマッサージだけのイメージがあるようですが、訪問理学療法士として利用者様が楽に動けるように日々介入しています。
実は地味なお仕事だと思います。
約半年前の退院後にソファから立ち上がれない状態の時には、その日に立ち上がれるようになり、ある程度動けるような状態になりました。
ただ、動けるようになった後はそれが日常となります。
何かしらかのハプニングがあれば、それに対応するための知識やスキルで助言が可能ですが、毎日ハプニングがあるわけではありません。
日々の日常をいかに維持するかはとても見えにくいため、実は地味なお仕事だと思っています。
ただそんな中、気をつけていることがあります。
お身体についての「基本に戻り」、食べて出すことが元気の秘訣だと思います。
そのためにはいかに食欲がない時に早く気づいてリカバリーを早くするか、食欲が出るようなお身体の環境をつくる、お通じが出るようなお身体を日々つくっていくことの積み重ねが「らしく生きる」ことにも繋がっていくと思いますので引き続き応援していきます。
またご旅行を楽しめるといいですね。
理学療法士 馬場貞次(今里事業所)より
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