誤嚥のリスクと窒息のリスク
- info8276777
- 11 分前
- 読了時間: 3分

雨のあと、散歩をしていたら、初めて見る木の実が落ちていました。
画像検索をしたところ、コブシの実のようです。
きれいな白い花からは想像できない、奇妙な形状でした。
ST水野です。
利用者のAさん、軽度の嚥下障害があります。
実際に食事の様子を見せていただいたときも、普段の食事の様子をご家族からうかがっていても、ときどき軽いむせがある程度。
水分にとろみはなしです。
ただ、Aさんには歯が3本しかありません。
義歯を作ることを拒否し、誰が何度勧めても、歯科に行こうとしません。
デイサービスでの食事中に、のどに食べ物をつまらせそうになったことが一度あったそうです。
軟菜食に、はっきり何とはわからなかったのですが、少し硬い食材が混ざっていたようでした。
利用者のBさん、軽度の嚥下障害があります。
比較的年齢が若く、歯は全く問題がありません。
先日、家でパンをのどにつまらせそうになり、ご家族が背中を叩いて、事なきを得たそうです。
普段は常食を食べており、水分のとろみも不要。
ただ、一口量を調整するのが少し苦手で、たくさん口に入れてしまいがちです。
知的機能の低下があり、お伝えしたことを守ることが難しいです。
おふたりとも嚥下障害としては軽度。
誤嚥のリスクはそれほど高くありません。
高いのは窒息のリスクです。
Aさん、デイサービスは自らやめてしまわれました(食事が原因ではありません)
自宅では歯茎でつぶせるような、やわらかいものだけを食べています。
果物や野菜をたっぷりいれた自家製ジュースを飲まれています、自然なとろみで飲みやすいと。
今のところ、自宅で窒息するリスクは高くなさそうです。
Bさんのご家族には、いくつかお願いをしました。
・利用者さんおひとりのときはパンを食べない
・ご家族に声をかけていただく(よく噛んでね、少しずつね)
・コーヒーなどを飲みながら食べる
・パンは一口大にカットして出していただく
今のところ、パン以外で危険だったものはないようです。
進行性疾患の影響で知的機能は徐々に低下しているので、今後他に注意を要するものが出てくる可能性は高いと思われます。
Aさん、Bさんのケースから、次の2点に当てはまると、窒息リスクが高く要注意です。
・歯がなく(または少なく、または義歯があっても不使用で)、丸飲みをしている
・嚥下の認知期(先行期)が不良で、つめ込みが見られる
誤嚥も危険ですが、窒息は一度で命が奪われる可能性があります。
誤嚥のリスクと合わせて、窒息のリスクを今後も評価していこうと思います。
コメント