どうも。 実務者研修担当講師の室之園です。
1/10に第7回スクーリングが行われました。
今回のテーマは『認知症』です。
昨年度スクーリングの様子はこちら
2023(令和5)年6月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法(通称:認知症基本法)」が成立し、2024(令和6)年1月1日に施行されました。
※詳しくは厚生労働省の資料をご参照ください
これまで実務者研修で話し続けてきたことはこれから国民一人ひとりが理解していくべき知識となってきました。
それと同時に介護、医療の専門家は認知症というものに対してこれまで以上に専門性を磨き続けていかなければならないと感じます。
実務者研修では認知症における専門知識をアップデートすることはもちろんですが、何よりも『自分が認知症になったら何を大切にしてほしいか』や『不適切なケアを行わないためにどういった心構えが必要か』といった認知症ケアの第1歩ではなく『第0歩』を学んでいくことを重視しています。
今回も昨年同様、その第0歩をワーク形式で受講生の皆さん自身で話し合い、考えてもらうことにしました。
・言葉遣いに気をつけてほしい(幼児扱いしないでほしい)
・自分からは言い出せないのでイベントがあれば声かけして誘って欲しい
・これまで麦茶ばかりを飲んできた人生だったので緑茶ではなく麦茶をだしてほしい
・自分のペースで動きたいので急かさないでほしい
などなど。
また受講生の皆さんが考えた意見のなかにある「子ども扱い」「強制する」「急かす」などの行為は介護では『不適切ケア』と呼ばれ、これを放置し続けるといずれは身体的虐待へと発展していってしまうと言われています。
不適切ケアは普段の近しい方とのコミュニケーションのなかにも潜んでおり、人はストレスを抱えていたりすると無意識のうちにこの不適切な行為をとってしまいます。
大切なのはこういった「不適切な行為をしない」ことではなく、「なぜそのような態度をとってしまったのか」を振り返ることです。
そしてそういった自身が辛かった思いや経験を聞いてもらい、他者と共有することで本当にしたい介護や目指したい介護を軌道修正していくことができた結果、認知症ケアの精度は高まっていくのだと感じています。
またその話の聴き方についても以前実施した傾聴とは異なる技法でワークし、話を聴くことの難しさを体感していただきました。
毎年感じることですが認知症をテーマにしたスクーリングはいつも時間が足りないと感じてしまいます。
今回伝えきれなかった部分については後期のスクーリングや実際の現場での関わりで学んでいっていただけたらと思います。
次回は2/14。テーマは『アセスメント講習~介護計画立案~』です。
本研修の集大成となる内容でこのテーマで最後の発表会を含めて全5回実施します。
これまで半年間学んできたことを実際の利用者様との関わりを通して実践していくこととなります。
受講生の皆さんお一人おひとりがどのような個別介護計画を立案し実践していくのか、いまからとても楽しみです!
以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
泉北:室之園
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