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2023年度介護福祉士実務者研修第5回スクーリング

どうも。 実務者研修担当講師の室之園です。


11/10に第5回スクーリングが行われました。

今回のテーマは『認知症』です。


2021年4月の介護報酬改定に伴い、無資格で認知症ケアに携わる介護職員の認知症介護基礎研修の受講が義務付けられました。そういった点も考慮し、前年度よりカリキュラムに組み込むようにしております。


研修内容は前半を座学、後半をワーク中心に行いました。

まず座学では、

●「認知」という言葉を正しく理解すること。

●BPSD(認知症に伴う行動・心理症状)を中心に認知症ケアが目指すもの。

●本当の認知症予防とは?


といった内容で進めてまいりました。


主な参考資料は介護業界ではもはや教科書的存在である『新しい介護』です(※個人の感想しか含みません)。


後半はこれまでの研修ではもっとも多い4つのワークを実施させていただきました。


①虐待に至る前段階にある『不適切ケア』を通して、自身がしてしまった不適切な言動を振り返る

②相手の話をちゃんと聴く

③不適切ケアをしているスタッフにどう自分の介護観を伝えるか

④自分が認知症になったら…


①は著書『認知症のパーソンセンタードケア』の中で用いられている用語でもあり、介護業界における虐待などをテーマにNHKで度々出演しているPTの高口光子さんも話しておられます。


認知症のパーソンセンタードケア


高口さんの最新著書


②私たちは無意識のうちに相手の話に対して『評価したり』『誘導しようとしたり』『アドバイスしたり』してしまうことが多いかと思います。


今回のワークはそうではなく『相手の話をとにかくそのまま聞く』『聞いたことをそのまま相手に伝え、間違っていないか確認する』というものです。


③このワークではただ単に不適切ケアをしているスタッフを叱責するのではなく、不適切ケアをしてしまっている相手がいまどんな気持ちでいるのかを考え、悩みを共有することが狙いです。


高口光子さんは介護業界における虐待は不適切ケアが何度も繰り返し行われた先に顕在化していくものであると話しています。


さらに高口さんは、

「不適切ケア」をしている人には私の「自分」を本気で晒さない限り、相手も私も一人ぼっち。

「私は介護ってこう思うんだよ」ここが言えない…

これを言葉で、今日の現場で言う人がいない限り、「不適切ケア」は無くならない

と話しています。


④これは実際の認知症介護研修のなかでも使用されたワークです。

認知症の方は自分の思いを言葉にすることがとても難しいです。

だからこそ私たち介護職は「私が〇〇さんだったらこうしてほしい」と想像、創造することが大切です。


以上、とても盛り沢山の内容となりました。

やはり認知症介護となると否が応でも伝えたいという熱量が増えてしまいます(非常に暑苦しくなるので常に抑え込んでいます)。


最後に④のワークで受講生の皆さんが考えてくれた内容を少しだけ共有して終わりたいと思います。



次回は12/8。

テーマは『本研修の歴代OB、OGが作成した介護計画をもとに、自分たちで介護過程の展開作業を実施してみよー!』です。


これまで本研修を受講してこられた先輩方の生の介護計画に触れ、実際にどうやってオーダーメードの介護を考えていくのかを体験してもらいたいと考えております。


以上となります。

最後までお読みいただきありがとうございました。


泉北:室之園

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