ともに行う訪問介護事業所の介護福祉士・作業療法士・調理師いとうです。
身体介護の見守り的援助"共に行なう家事"のマンスリー報告です。
利用者さまはお一人暮らしで、右手首骨折による手指の拘縮と古い既往歴として頭部外傷による記憶障害など高次脳機能障害の残存、腰椎圧迫骨折による腰痛や頸部痛があります。
身体介護の見守り的援助"共に行なう家事"では、訪問リハビリテーションと連携し、安全に包丁使用しての料理や肉類や野菜などの生鮮食料品の買い物、賞味期限の管理、小分け冷凍保管などのサポートを続けています。
2月も利用者さまとあり合わせの材料で旨いもんを作りました。
「コレ(見切り品のイワシの干物)をどうして使ったらいいか分かんないけど、どうなるのか楽しみだから買っちゃったよゥ」
「どうやって使うのかなァ〜?たのしみ」
共に行う調理では、利用者様と毎日そんな会話をしながらお料理を一緒になってたのしんでいます。
3月から大幅なケアプランの変更ありました。
週3回は安全安心に入浴したいとの希望がご本人からありました。
※2年前に自宅で入浴中にヒートショックの症状があり、浴室内での転倒で頭部裂傷あり
先日、サービス担当会議ありました。
◉週3回デイの新規利用予定(入浴、運動)
◉訪問リハ週3→1回へ
◉訪問介護週1→2回へ追加(身体介護の見守り的援助、共に行う家事)
→室内の掃除と整理整頓、郵送されてくる書類の確認、整理してほしい
→生活援助でしてもらっていたのを、一緒に掃除や整理整頓をする身体介護、共に行う家事に切り替え、追加変更へ
あらためて今までの共に行う家事(調理・買い物)を振り返ると…
味のおいしさ、盛りつけの美しさ、この材料からどんなものができるのかわからないからこそうまれるたのしさやおもしろさ、健やかさがあった。
共に行う家事は、生活をデザインしなおして家事をご自分でやり続けられるよう伴走的なお手伝いをする仕事。
訪問介護という在宅生活者のケアは、アートの塊であり、ブリコラージュ(あり合わせの材料で何とかする)の連続です。
一緒に、台所に立ち、必要あれば、買い物にも同行し、在庫も確認しながら、ありあわせの材料で作って、美しく盛り付けておいしく食べる。
そして健やかに暮らす。
そこからうまれるのは、暮らしのたのしさしかないだろう。
たのしさは継続するための原動力にもなるでしょう。
そのたのしさがあれば、ケア者と被ケア者という関係性もぼやけて溶け合うような感触があります。
また、その関係性の逆転も何度も経験してきました。
そこには常にお互いの成長があります。
互いが互いを必要とする関係性、この相互依存的な関係性こそがケアの醍醐味ではないだろうか。
訪問介護のお仕事は奥深い。
訪問介護の中にこそ、療法士の専門性を柔軟に発揮できれば具体的なかかわりに活かせるところが多いにあるのではないでしょうか。
ともに行う訪問介護事業所は、アクティブリハビリテーションクリニックの訪問リハビリテーションや他訪問介護事業所と連携し、身体介護による見守り的援助"ともに行う"で利用者様の重度化予防、QOL向上、自立生活支援をサポートします。
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